新卒で入社したブライダルの会社を早期退職し、もう一度、新卒の気持ちで一から就職先を探そうと、出会ったのがこの会社でした。
私は何がしたいんだろうと考えた結論が、やっぱり接客の仕事がしたいということ。転職エージェントに登録し、紹介された何社かの面接に臨んだのですが、最初はうまくいきませんでした。というのも、早期退職に負い目を感じてしまっていた部分があり、面接でもその点を聞かれる際、面接官が気にされているなと感じることが度々ありました。
ところがノムラテーラーだけは、その理由を私の立場に寄り添って聞いてくれて、これからどうしたいかをポジティブに聞いていただけたんです。芸術系大学出身とはいえ、学生時代には手芸や裁縫にはあまり関心がなく、名前を聞いたことがあるという程度の存在でしたが、社員想いの会社であることはすごく伝わってきました。直感的に「この会社なら」という気持ちになれたことが決め手になりました。

四条店１Ｆで、おもにコットン素材の生地の販売を担当しています。
ご来店いただいたお客様に対して、ご入用のものが何かをお聞きすることが主な仕事になります。具体的には、どういう目的で来店されたのかを伺って、必要な生地、必要なメーター数が決まれば、その生地をカットし、お会計をするところまでが一連の流れです。
四条店１Ｆでは、何から始めたらいいのかもわからないお客様も多くいらっしゃいます。手づくりの目的も一人ひとりで異なります。そういったお客様に対して、扱っている千種類以上の生地を把握することはもちろんのこと、お客様に必要な生地をピックアップして、より良い提案ができるスキルが必要になります。似たような業態のお店も他にありますが、私たちは単にセルフ的にお客様が選ばれた生地を機械的にカットして終わりというスタンスではなく、お客様とのコミュニケーションを通じた付加価値創造がこの仕事の本質だと思っています。販売職というよりは、コンサルティングに近いイメージですね。

１日の流れ自体はルーティンですが、決して単純作業の繰り返しという訳ではありません。お客様一人ひとりで要望が違いますから、同じ対応をすることはまずなくて、常に新鮮な気持ちで接客ができます。それだけに、お客様の評価も良い面でも悪い面でも見えやすく、自分でも納得のいく接客ができたお客様がリピーターとしてつながっていくことは、やりがいを感じることのひとつです。
例えば、私を指名して電話でご注文をいただくお客様がいらっしゃいます。以前に一度、店舗で接客させていただいたのですが、来店ができない時でも、「あなたが選んでくれた生地を送って欲しい」と、生地を見ずにご注文いただくこともあります。以降はずっと私にお任せで発注いただいています。
とはいえ、１日に来店されるお客様は平均で約２００人、繁忙期になれば約３００人になります。対して、１日に店舗に出ているスタッフ人数は５〜６人。お客様をできるだけお待たせすることなく、一方でしっかりとお話しをできる時間を確保する必要もあるため、状況に応じてスタッフが連携してサポートし合えるチームワークも大事です。

会社自体の最大の強みは、こういうお店が京都にはほぼないということです。セルフスタイルの店が多い中、接客に時間を割けるという、ここだけの働き方、仕事内容があります。お客様との距離がとっても近くて、お客様と一緒に生地を選ぶ楽しみは、接客が好きな人にはとても面白い職場です。手芸や接客が好きなスタッフが集まっていて、生地だけでなく小物売り場もあったり、実店舗だけでなくオンラインショップもあるので、同じ会社の中でもいろんな仕事ができる点が魅力的です。扱っている商品の数も種類もすごく多いので、商品知識が身についていく楽しみも味わえます。
一方、制度待遇面では、有休はフルで使えること。有休が多くても、実際は使いづらい会社もあると聞きますが、当社では取得を推進されていますし、実際にちゃんと使えています。シフト制なので固定休みではありませんが、休みも取りやすいと思います。休みたい希望日も、各スタッフの希望日が集中しない限りは休めていますし、連休も取れています。
経済的にも、お店全体の売り上げ達成時に支給される大入り袋の制度や、年末に寸志が出ることもあります。みんなの頑張りをキチンと還元してくれる会社だと思います。

少しでも手芸が好き、接客が好きという気持ちがある人を歓迎します。その気持ちを自覚しているなら、未経験でも躊躇せずに飛び込んで来て欲しいですね。実は、私も経験や知識がほとんどなかったので、エントリーの際もちょっと迷ったり、内定後も不安がありました。ところが、いざ入社すると、先輩は私がわかるまで教えてくれるし、入社直後の頃はお客様から教わることもありました。常連のお客様だと、新人社員よりもよっぽど知識豊富だったりするんですよね。それがわかってからは、「入社したばかりなのでお役に立てるかどうかわかりませんが、私でよければ何かお伺いしましょうか」と、正直に話して接客することもありました。もちろん、そのアプローチが合うお客様と合わないお客様がいらっしゃいますし、いつまでも新人のスタンスでいる訳にもいきません。より深い接客をお求めのお客様だと感じた時には、すぐに先輩に相談をしてアドバイスをもらいます。先輩もそういった経験を踏んでいるので、嫌な顔せずに対応してくれますし、逆にちょっとでも困っていると先輩から助けに来てくれます。
とはいえ、私も早くプロフェッショナルになりたい。自分自身をもっと磨いて、将来的には先輩と同じように後輩の指導ができるようになりたいと思っています。もし、あなたが入社してくれたら、私もできる限りのサポートをさせていただきますね。